フィルムカメラで撮る写真|impermeable photographie

自宅にカラープリントができる暗室を作ろう計画

2013/10/09
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IMG_56102012年11月の単発のカラープリントワークショップ@pippoやその後2013年2月〜6月までのワークショップ@pippoに行ったことで、暗室で手焼きをする魅力に取り憑かれましたが、東京の西のはずれの片田舎に住んでいる私…レンタル暗室は自宅から最も近くて片道1時間半(交通費は片道1000円弱)。子供預けて通うのは時間と体力と仕事と金銭的に厳しい…。
それなら暗室機材が安くなっている昨今、幸いにも空き部屋もあるし(将来の子供部屋ですが…)自宅に暗室を作ってしまう方がいいのではないか?!と思って、いろいろ機材を集めました。そしてとうとう稼働することができる環境になりました!じゃじゃーん!

ということで、同じように考えて2013年現在カラープリント用の暗室を自宅に作りたい!と思っている人の参考になれば…と思って、書いておきます。

設計図と暗室の基本部分について

我が家は2階リビング、1階寝室と(将来の)子供部屋…現在は物置部屋状態…となると、その将来の子供部屋を使わせていただこうと計画を練りました。水場が2階なので少し遠いのですが、水を張ったバッドをCP31の隣に置いて、少しためてまとめて運び、2階の洗面所(洗面台が大きい)で水洗する予定でいます。下記図の右下に階段があります。

darkroon02 上記の図のグレーのラインが家の構造壁です。もともとある壁をいかしつつ、逆側は仕切りになるように高さ80cmの本棚を置いて、天井から暗幕を画鋲で吊しています(図の黒いラインが暗幕です)。天井の高さが210cmなので、本棚部分と横の壁部分は暗幕の幅が150cmなので横向きに垂らしています。なので図の縦ライン部分のみ暗幕を縦に垂らしています。

本棚と机の間部分に布の隙間があるので、そこから出入りできます。実際に暗室作業をするときは、この部分をテープで止めないと少し光が漏れます。夜なら不要なレベルですが。
暗幕は幅150cmで1m800円のものです。カーテン用の金具はついてませんが画鋲で止めるし、暗室用カーテンより安く済みました。
暗幕用カーテン生地|生地販売カトウ

引き伸ばし機とCPを置いている机は、IKEAの引き出しの上に60×180の板を渡しています。厚さが足りず、たわんでいますがなんだか水平は出てくれています(なぜだw?)。ただ重たいCPや引き伸ばし機を乗せているので、夫にはもっと厚い板に変えた方がよいのではないか?と言われています。

暗室機材について

とりあえず引き伸し機と現像機について。その他細かい道具について書いたら需要があるのだろうか…と思いつつ、自分がカラー暗室を自宅に作るなら何がいるのかなーとネットで調べているときに知りたかった情報を記載しておきます。

LPL C7700
暗室経験者の方々に「とにかく支柱が太くて重い方がよい!大は小を兼ねる!」と教わったので、6×7まで引き延ばせるこちらをオークションにて落札。ワークショップではベセラーを使っていましたが、パーツ等の入手のしやすさや予算をを考えると、国産メーカーの方がよいかなーという判断です。

・レンズ(50mmと80mm)両方ともel-nikkorです。50mmは35mmネガ用で80mmは6×6用です。
※こういう基礎知識も知りませんでした。あとカメラみたいに会社毎にマウントがあると思っていたら違った!
ちなみに80mmのレンズは一見綺麗だったのですが、よくよく見るとクモリがあって微妙です…買い換えが必要な気がしています。
・ネガキャリアは35mm用は引き伸ばし機についていたのですが6×6用がなかったので、ヨドバシドットコムで新品があったので薬液等注文するときに一緒に買いました。
※C7700は持っている人も多くパーツ類もまだ新品が買えるのがよいです。(中野あたりの中古屋さんに行けばいろいろ手に入るとは思いますが、遠いので…)

LPL カラー引伸機C7700プロ(LPLのサイト)
Lucky CP-31

ブログをご覧になっている方から格安で譲っていただきました。
プロセッサーが予算の半分以上をしめていたので、出費を抑えられたのが本当に助かりました。
これを入手できてなかったら、たぶんこの暗室を作ろう計画は進んでなかったですし、弾みになりました。ありがとうございます!
CP32やCP51のアクセサリー(ケンコーのサイト)があります。
部品がなくなったりしてもケンコーさんで対応してもらえるそうです(2013年現在)。

LPLユニーバーサルイーゼル DX1417 L51322
イーゼルに関しても「とにかく4枚羽!重い物を!」と教えてもらっていたのでw、手に入りやすい国内メーカーでワークショップでも使っていたものにしました。
その他小物
・カクハン棒×2
・ポリバット 大四切×2
・メスシリンダー
・手付ビ-カ- 2L×2
・液温計
・RCワイパー
・洗車のときに拭きあげるタオル

それにしたってブルータスのほめられたい写真特集の表紙の高橋ヨーコさんの写真が「iPhoneで撮られた」ということにびっくりするわけで…いいなぁと思った写真がデジカメでもなくiPhone!遠目にみたとき全く気がつかなかったので自分の目の節穴っぷりにも驚くのでした。ちなみに中の小さい写真集は素晴らしいです。高橋ヨーコさんの他の写真を見たくなったのでONTARIOを探しています…
2013年というのはもうそういう時代なんだと思うので、このご時世に暗室をしようと思ってやれるのはお金も時間も贅沢だなーと思っています。印画紙に手焼きでプリントされた自分の写真を見たことがなかったら、きっとこんな風にやってみようとはならなかったと思うので、とりあえずがんばります。

ちなみに手焼きプリントも大好きだけど、ネットで作れるフォトブックとか便利で鼻血でる!とか言いながら入稿しているので、アナログだけが写真だーとは主張したいとは全く思わないなーと。ブログもFlickrも好きだし。ただただ印画紙に焼くと写真のポテンシャルが引き出されていく感じが好きなんだなーと考えています。なので、友達の写真を撮ったら配ったりしたいと目論んでいます!早く稼働させたい!(薬液など全部揃えたのに、仕事が忙しくなってまだ稼働できてない。この記事は仕事からの逃避で書いているのだった…)

その後…

この記事を書いたあと、自宅暗室で手焼きプリントやりました!そして展示もしちゃいました!
自宅でカラープリント暗室(1回目感想)

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