フィルムカメラで撮る写真|impermeable photographie

上田義彦「島へ」

2012/05/07
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私は0歳から6歳まで伊豆諸島の最南端である八丈島に住んでいたので、誰かが島(もしくは明日葉とクサヤとパッションフルーツ)の話をしているとついつい入ってしまって若干うっとおしい感じになり自己嫌悪したりするぐらいです。そんな島好き(というわりに行ってはいないのだが…)な私にとって上田義彦さんと三宅島という組み合わせはたまらないものであり、ちらっと立ち読みしたら買わずにいられない!となったのでした。
島の空の色、海の色、湿度はとても懐かしく、人の顔はなんだか知っている人のように思え、写真を撮っていたその場所に自分がいるように思える力強さを感じました。ページをめくると涙がこぼれてくる体験は初めてでした。ポートレートに関しては、実母に見せたところ「八丈島に住んでいるおばあちゃん達もこんな顔していたねー。八丈島にいそうな人。懐かしい。」と言っていたので、私の勘違いではなさそう。不思議。
私と育ってきた環境が違う夫に見せても涙ぐんでしまうような力のある写真集ですので、バックグラウンドがなくても楽しめると思います。

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