フィルムカメラで撮る写真|impermeable photographie

平間至「last movement–最終の身振りへ向けて」

2013/08/02
  / /

自分の写真への考え方がひっくり返るような、そしてそのまま根底に根ざすようなインパクトのある展示でした。

モノクロ写真をみていて、ここまで情報を感じられる写真は初めてでした。モノクロ写真を見慣れていない私は感じきれなくて、少し考えることが多かった(自分が未熟なだけですいません…)。構図に目がいきがちで、情景を想像することがあまりできていなかった。
しかしこちらの写真たちは、考えなくてもその場所の様子や色が頭の中で補完されて、どんどん想像することができて、みているだけでいろんな感情が溢れ出てきました。白とびしそうな場所も黒つぶれしそうな場所もきちんと残っていて、プリント全体がとにかく美しかった。光と影、ごつごつした岩肌や土が綺麗だった。技術は素晴らしい表現を支えてくれる大切なものなのだと実感しました。

全てが完璧で隙がなくて圧倒される写真

こちらの展示とはまた違うスタイルの写真も好きで、それは「隙があって完璧じゃない。隙がある写真は考える余地があるから面白い」というのが理由だと思っていたけど、心を揺さぶられるのは同じ…。だからそこにあるのは「隙」ではないものだと考えているのだけど、言葉にするのが難しい。
どうやったら伝わる文章になるのだろうなーと、とにかく考えてみている。こうやって物事に向き合って考えることをずっとしていなかったので、考えているだけだと忘れてしまいそうだから、下手なりに文章にすることで少し整理できるかもしれないと思って書き残しています。

モノクロの真髄をみることができたんだと思うと嬉しいです。少しずつだけど、「写真をみること」自体を学べているんだと実感できて、嬉しくて、面白くて、頑張りたいと改めて思うのでした。もっともっともっと写真を見に行きたい。

hirama2013平間至 「last movement –最終の身振りへ向けて」
2013年07月03日(水) ─ 08月31日(土) 夏期休廊:8月11日(日)─ 8月18日(日)
フォト・ギャラリー・インターナショナル
東京都港区芝浦4-12-32 TEL:03-3455-7827

↑ページトップへ