フィルムカメラで撮る写真|impermeable photographie

「あかねさす」というタイトルについて

2015/11/27
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2015.04.25

「あかねさす」という写真展のタイトルについて、なぜこのようなタイトルをつけたのか?なんて聞かれたりすることがあったので、文章にまとめてみます。

タイトルが先か、タイトルが後か

私の写真は強いはっきりとしたテーマを言語化できるような感じではないし、タイトルが先にバシッとおりてきて、そこから作品を作るというタイプではなく、「まとめた写真をなぜ見せたいのか?見てもらうことでどう思ってもらいたいのか?」「他の写真を見たときに衝撃を受けるときはどのようなときか?」「なぜこの写真が好きなのか?」「なぜその写真が好きなのか?」ということを3月の「めざせ個展!」のときに自問自答して、見つけだしたのが、「日常と非日常とは?」「普段の生活の中にある見落としてしまいそうな美しさ」「肯定」「繰り返し」「永遠」「二度と戻らない時間を意識すること」というようなキーワードで、それをまとめたものが私の写真のテーマになると気がつきました。

ひらがなへのこだわり

私は川内倫子さんの写真が好きで、写真集も持っています。そのなかでも「うたたね」というタイトルがとても好きで、それは写真集の世界観を表していて、響きも字面がいいと感じます。「あめつち」も好きです。
かくたみほさんの「あふるる」も印象に残っていました。

それと自分自身と娘の名前がひらがななので、ひらがなの単語に対して子供の頃からずっと親しみを感じていてるというのもありました。

それゆえ日本語(ひらがな)でタイトルを考えてみることにしました。直接的すぎない単語なんだけど、聞いたときにぼんやりとイメージが浮かぶような…となったとき、季語や枕詞を検索しまくり、「あかねさす」を見つけたとき、ドキドキしました。

あかねさす(枕詞)
赤い色がさして、美しく照り輝くことから「日」「昼」「紫」「君」などにかかる。

タイトルが決まって、自分の写真のテーマが明確になった瞬間でした。
それまで明確に言語化されていなかったことがはっきりと言葉になって、すごくすごく当たり前のテーマだけど、それをきちんと伝えるためにどうするか?ということを日々考えるようになったのでした。

こんな感じのアウトプットについての文章って需要あるのかな…どうだろうか…と思いながら、在廊しているときに話したことを思い出しながら書いています。
もっと沢山の人と話してみたかったなんて、思うようになるなんてと我ながら驚いています。話す代わりにブログで。

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